【プランター菜園】イチゴの実がならないのはなぜ?花が咲く場合と咲かない時について紹介!

プランターで大切に育てたイチゴの収穫は楽しみですが、実がならなかったら残念ですよね。

そんな残念なことにならないように、原因を知ってあらかじめ対策しておくことが重要です。

イチゴの実がならない、さらには花が咲かない原因はいくつかありますが、主なものは「日当たりが悪い」「肥料不足」「ランナーの手入れをしていない」「受粉できていない」といったことです。

花が咲く頃なのに一向に咲かない、花が咲いたけど実がならないことに気付いた時点で対処します。

決して難しい作業ではないので、ひと手間かけてイチゴをしっかり実らせましょう。

今回の記事では、

  • 【プランター菜園】イチゴの実がならないのはなぜ?
  • 【プランター菜園】イチゴの花は咲くけど実がならない時の対処法は?
  • 【プランター菜園】イチゴの花が咲かない原因は?

について紹介します。

【プランター菜園】イチゴについての記事はこちら↓

【プランター菜園】イチゴの実がならないのはなぜ?

イチゴの実がならない原因で最も考えられるのが「受粉できていない」ことです。

受粉していなければ実を付けることがありません。

通常、イチゴの受粉はミツバチやハナアブ、蝶などの昆虫、または風によって自然に行われますが、マンションの高層階などではベランダに虫が来ることが少ないため、虫媒介での受粉機会はぐっと減ります。

受粉にちょうど良い風も偶発的なものなので、プランターでイチゴを栽培する場合は人工授粉をした方が確実です。

虫による受粉のしくみはよく知られていますが、ハチなどが蜜を吸いに来た時におしべに触れ、身体に花粉をたっぷりまとった状態で別の花に行った時、身体についた花粉がめしべに付着するようになっています。

虫は通常、花の中で盛んに動き回るので、花粉が万遍なくめしべに着きます。

そのため虫が来ない状態ではしっかり受粉することが非常に難しくなり、受粉不良で実がつかないということになります。

例えば風などで運ばれた花粉が少量だけめしべに着いた状態だったりムラがあったりすると、実の形が歪んでしまう奇形果になることが多いです。

そのため、虫による受粉が見込めない場合は人工的に受粉をさせます。

人工授粉の方法は、次の項で詳しく紹介します。

【プランター菜園】イチゴの花は咲くけど実がならない時の対処法は?

イチゴの花は咲くけど実がならない場合は、人工授粉を施します。

イチゴ農家では実際にハチを使って受粉をさせることがありますが、家庭菜園では人の手で受粉させます。

人工授粉のやり方はとても簡単で、綿棒や小さな絵筆を開花しているおしべの先に触れさせて花粉をつけ、めしべ(花の中心にある膨らんだ部分)にムラなく撫でるように付着させます。

その際、ムラなく花粉をつけることがとても大切で、めしべの表面にある細かな突起すべてに花粉を付けるイメージで行います。

この突起が成長してイチゴの表面の粒々が作られますが、受粉にムラがあると育たない種が生じるため、果肉の膨らみ方にムラが出ます。

そのため果肉が歪み、ひしゃげたような形の悪いイチゴになってしまいます。

イチゴの実の成長が良くない、花は咲いても実を付けないと気付いたらすぐに対処し、残りの花を無事に実らせましょう。

【プランター菜園】イチゴの花が咲かない原因は?

花は咲いても実がならない時の対処法として人工授粉について紹介しましたが、そもそも花が咲かないと受粉もできません。

イチゴの花が咲かない原因と、その対処法についても解説していきます。

日照不足

イチゴは日当たりを好む性質があり、特に休眠から目覚める春先に日照時間が足りないと、花芽分化がうまくいきません。

花芽分化とは花を咲かせるための重要なプロセスで、冬の寒さと適切な肥料、日照時間が必要となります。

花芽が出来なければ花も咲かないので、日当たりの悪い場所に置いている場合は置き場所を変えましょう。

日当たりの悪い場所で育てたイチゴの特徴として、徒長(茎が長く伸びている状態)がみられます。

茎が伸びて草丈は大きくなるので、生育がいいと勘違いしやすいのですが、これは日照が足りないために光を求めて上に伸びている状態なので、結果的にひょろひょろしたひ弱な株になってしまいます。

園芸店などでイチゴの苗を選ぶ場合も、一見草丈の大きいものよりも、小さくとも茎が太くしっかりしているものが元気な苗です。

肥料不足

植物の肥料はN(窒素)、P(リン酸)、K(カリウム)の三要素のバランスがとても大切なのはよく知られています。

イチゴが花を咲かせるにはPのリン酸肥料が欠かせません。

リン酸は花肥(はなごえ)、実肥(みごえ)ともいわれる通り、花や実を付けるために必要な成分です。

イチゴは冬に入る前の11月と、休眠期が終わる2月に追肥を行うのが通常ですが、追肥を忘れていたり、少なすぎたりすると肥料不足によって花がつきにくくなります。

リン酸肥料は骨粉や米ぬか、鶏ふんに多く含まれますが、市販の配合肥料で問題ありません。

実を食べる野菜用にリン酸を強化した肥料も多く出回っているので、適切な時期に肥料を施します。

ランナーの手入れをしていない

こちらも結果的に肥料不足になる要因ですが、ランナーが伸びたままになっていると花が咲きにくくなります。

イチゴを育てているとランナーが盛んに伸びてきますが、丈夫な子株を作った時点で不要な分は全て切ってしまいます。

ランナーには「子孫を増やす」という重要な役割があるので、不要なランナーをそのままにしておくと、栄養分がランナーにどんどん流れていき、肝心の花の方に行き渡りにくくなります。

特に親株の2年目以降の場合は、株が弱って花が咲きにくい原因になるため、ランナーの処理はきっちりとしておきましょう。

まとめ

【プランター菜園】イチゴの実がならないのはなぜ?花が咲く場合と咲かない時について紹介しました。

プランターで大事に育てたイチゴ、春になっても実がならなかったら、何のために育てたのかと残念な気持ちになりますよね。

実がならない最大の原因は「受粉が不十分」で、特にマンションのベランダだと受粉を手伝ってくれる虫が来にくいので、人の手で受粉させることが必要になります。

受粉にムラがあったり、花粉の量が少なすぎたりすると、実が小さい、形が悪いといった弊害が出ます。

また、そもそも花が咲かないケースもあります。

花が咲かない原因は日照不足、肥料不足、ランナーの処理を適切にしなかったことによる栄養不良が主なものです。

全ての要因は改善が可能なので、開花や結実の不良に気付いた時点ですぐに対処しましょう。