春菊は栄養素が豊富で、ベータカロテンやビタミンC、鉄分などを含むヘルシーな緑黄色野菜です。
積極的に摂りたい野菜ですが、ベランダ菜園でも簡単に育てることが出来ます。
初めて春菊を育てるという方には、種まき時期がいつかピンと来ないかも知れませんが、春菊の理想的な種まき時期は春と秋です。
春は3月下旬から5月中旬にかけて、秋は8月下旬から10月上旬が種まき適期ですが、暑さより寒さに強いので気温が10℃を切らなければそれほど問題ありません。
注意したいのは、春菊は発芽の際に光を必要とするため、土をかけ過ぎないことです。
種まき時期と注意点さえ間違えなければ、春菊の栽培は簡単なのでおすすめの野菜です。
今回の記事では、
- 【プランター菜園】春菊の種まき時期はいつ?
- 【プランター菜園】春菊の種まきが失敗しない方法を紹介!
について紹介します。
【プランター菜園】春菊についての記事はこちら↓
【プランター菜園】春菊の種まき時期はいつ?
春菊の成長に適した気温は15~20℃です。
夏の暑さに弱いため真夏には不向きですが、真冬も霜を受けてしまうと枯れる恐れがあります。
気温が30℃を超える時期と、10℃を切る時期は種をまいても発芽しないので避けるようにします。
一般的には、春まきは3月下旬~5月中旬で収穫時期は5月~6月、秋まきは8月下旬~10月中旬で収穫時期は11月~年明けくらいが目安です。
春まきのメリット、デメリット
春菊を春まきすると、生育に適した温度でスムーズに成長するため、早い収穫を見込めます。
成長が早いので、収穫の楽しみを早く味わいたい方におすすめです。
順調に育ちやすい春まきはメリットばかりに見えますが、一方デメリットもあります。
春に種をまいた場合、収穫が遅れると平均気温が上がってくると共にトウ立ちしてしまうため、成長を見極めて早めに収穫する必要があります。
トウが立ってしまうと茎も葉も硬くなって味や食感が落ちてしまいます。
また、春まきにするとアブラムシ等の害虫がつきやすくなります。
春菊はその独特な芳香でモンシロチョウなどを忌避するはたらきがあり、アブラナ科の野菜と混植するのに向いていますが、アブラムシやハモグリバエの被害を受けやすいので注意が必要です。
秋まきのメリット、デメリット
春菊の秋まきは、害虫の被害を比較的受けにくいというメリットがあります。
春まきと違って、次第に気温が下がっていくため生育は緩やかになり、慌てて収穫することもなくじっくり楽しめます。
特に冬場は鍋料理の美味しい時期で春菊が重宝されることもあり、晩秋から冬にかけて収穫するにはちょうどよい時期です。
春菊を秋まきした際に注意するのは、霜に当てないことと極端な低温に注意することです。
葉に霜が当たると枯れることがあるため、霜の降りる時期は不織布やビニールを被せて霜よけをするか、室内に入れて寒さをしのぎます。
霜よけが上手くいけば、年明けまで引き続き収穫することも可能になります。
春菊は春まきでも秋まきでも栽培できます。
春まきは生育期間が短く、早期に収穫できるメリットがありますが、害虫対策が必要になります。
とはいえ、小松菜などのように青虫にひどく食害される心配はないので、それほど難しくありません。
むしろ収穫遅れによるトウ立ちに気を付けます。
秋まきは生育が比較的ゆっくりになりますが、害虫の心配は春まきよりも少ないです。
但し、霜には弱いので霜よけをしっかり施す必要はあります。
大切なのは、適切な時期に種まきをして、タイミングよく収穫することです。
【プランター菜園】春菊の種まきが失敗しない方法を紹介!
春菊のプランター栽培は簡単で、それほど失敗しないようなイメージがありますが、育たない、芽が出ないといったトラブルには種まきの失敗が考えられます。
春菊の種まきの失敗には、大きく分けて3つの原因があります。
- 種をまく時期が適切でない
- そもそも発芽率が低い
- 土をかけすぎている
種をまく時期が適切でない
春菊の種まき時期については前項で詳しく紹介したので、ごく簡単におさらいしますが、気温30℃以上になる時期と10℃を切る時期には発芽しなくなってしまいます。
種をまく時期を守れば問題なく成長します。
そもそも発芽率が低い
春菊の発芽率は決して高くありません、というより他の野菜に比べて低めです。
何もしないでそのまま種まきした場合、春菊の発芽率は50%程度といわれています。
春菊の種は硬くて水を吸いにくい上に発芽抑制物質が含まれているため、種を一晩水に浸けて抑制物質を水に流して除去します。
種が細かいので少しやりにくい方法ですが、発芽を揃えるのに有効です。
また、種そのものが古い場合には発芽率はさらに下がります。
前の年にまいて余ったものを使い回した場合には、発芽がまばらになる可能性があるので、出来るだけ使用期限内の新しい種を使いましょう。
土をかけすぎている
春菊は、種が細かいのと、発芽率が決して高くないので多めにまいて間引いて育てる野菜です。
他の野菜と同じように、間引き菜も食べて楽しめるので無駄にはなりません。
土の表面に種まき用の筋を浅く引いて、そこにすじまきにしていきますが、その際に土をしっかりかけて種を埋めてしまうのはNGです。
春菊の種は「好光性」という性質を持っており、芽を出すためには光が必要になります。
種まきの際にしっかりと土を被せて光が届かない状態になると、春菊は発芽できなくなってしまいます。
種をまいたら、土はうっすらとかける程度に留めておき、完全に種が埋まらないようにします。
発芽までは種が乾かないように、水やりをしてしっかりと湿らせておきます。
野菜の種には春菊やニンジン、レタスのように好光性のものと、トマトやナス、カボチャのように光を嫌う嫌光性があるため、それぞれの性質を知ることが大切です。
「土をかけ過ぎてしまったかも……」と思ったら、余った種をまき直してうっすらと土をかければ大丈夫です。
まとめ
【プランター菜園】春菊の種まき時期はいつ?失敗しない方法についても紹介しました。
種まきの時期は春(3月下旬~5月中旬)または秋(8月下旬~10月中旬)で、真夏と真冬は向きません。
春まきは早く収穫したい方におすすめですが、トウ立ちを避けることとアブラムシやハモグリバエの発生に注意します。
秋まきはゆっくり育つので長く収穫でき、害虫の心配も少ないですが、霜に当たらないようにします。
春菊の種は発芽率が高くないことと、光を必要とする好光性なので、土をかけ過ぎると発芽しにくくなります。
土は軽くかける程度にして、種まき後は乾かないようにすることで発芽しやすくなります。
春菊の性質に適した種まきで、プランター栽培を楽しみましょう。