ほうれん草は寒さに強く、容易に冬を越すことが出来るため、寒い時期の家庭菜園には貴重な野菜です。
プランターで育てるのも難しくはありませんが、水やりや土作りなどいくつかのポイントを押さえることは必要です。
ほうれん草は多湿に弱く、水やり方法を間違えると生育不良や病気の原因になってしまいます。
もちろん乾燥し過ぎも良くありませんが、多すぎない適度な水やりは大切です。
特に冬場は、雪が積もる地域だと水やりのコントロールは難しくなりますよね。
とはいえほうれん草は厳しい寒さに触れると甘みが増して美味しくなります。
水やり管理の難しくなる冬場で、ほうれん草を美味しく育てたいものですよね。
今回の記事では、
- 【プランター菜園】ほうれん草冬の水やり方法は?
- 【プランター菜園】ほうれん草冬の水やり頻度や時間帯は?
について紹介します。
【プランター菜園】ほうれん草についての記事はこちら↓
- 【プランター菜園】ほうれん草が育たない理由は?本葉が出ない原因や冬の成長が遅い時の対処法についても!
- 【プランター菜園】ほうれん草枯れるのはなぜ?黄化の原因や葉先枯れの理由についても紹介!
- 【プランター菜園】ほうれん草の育て方は?種まき時期はいつかについても紹介!
【プランター菜園】ほうれん草冬の水やり方法は?
ほうれん草は多湿を嫌いますが、だからといって乾燥し過ぎも良くありません。
春や秋シーズンには、基本的には朝夕1回ずつ、土の表面が乾いたら株元にたっぷり水を与えます。
プランター栽培では乾燥しやすいので、土の乾き具合を見ながら十分に与えます。
冬場の水やりですが、春や秋に比べてそれほど乾燥しやすいわけではないため、与え過ぎないように様子を見る必要があります。
基本的には、冬場も土の表面が乾いたらプランターの底から流れ出るまで水を与えます。
ほうれん草は、高温多湿に弱い野菜です。
発芽や生育に適した温度帯は15~20℃程度ですが、4~5℃でも発芽は可能です。
また、-10℃以下の低温になると生育はストップしますが、すぐに枯れることはなく耐えられます。
逆に高温には弱く、25℃を超えると上手に育たなくなってしまうため、日本の高温多湿に夏には生育が困難です。
地域にもよりますが、春まきの場合は初夏に収穫し、秋まきの場合は冬~年を越えて早春にかけて収穫することになります。
ほうれん草を秋まきすると冬を越すことになりますが、冬の水やりは「多湿になり過ぎない」ことが大切です。
多湿を好む野菜もありますが、ほうれん草を多湿の状態で育てると下記のような弊害があります。
- 根腐れ
- べと病の発生
根腐れは文字通り根が腐ってしまうことで、根が水分や栄養分を吸収できなくなってしまいます。
すぐには発見できず、気付いた時には葉が変色して落ちたり、茎がブヨブヨになったりします。
根腐れしてしまうと、植物によっては新しい土に植え替えることで復活できることもありますが、ほうれん草は植え替えを嫌う性質があり、根腐れは致命的です。
また、多湿はべと病の大きな原因になります。
べと病はカビが原因となる病気で、葉に黄色っぽい斑点が現れた後、次第に葉全体に広がり最終的には枯れてしまいます。
べと病は、長雨や天候不順が続いた時にも発生しやすくなりますので、雨が続く場合はプランターを軒下に移動させた方が安心です。
水のやりすぎによる多湿はもちろんのこと、水はけが悪い土も根腐れやべと病の原因となります。
水やり管理の他には、土作りの時点で水はけを良くしておくことが予防につながります。
市販の野菜用培養土は、水はけの良さを考えて配合されているので、土作りも楽になります。
【プランター菜園】ほうれん草冬の水やり頻度や時間帯は?
ほうれん草を秋まきして冬を越す場合の水やり頻度や時間帯についてまとめていきます。
秋まきでは9月中旬~10月中旬に種をまくと、温暖な地域では年内に収穫することが可能です。
冬の寒さに当てることで甘みが詰まった「寒じめほうれん草」にしたい場合は、11月の晩秋に種をまきます。
気温が一桁になっても5℃程度であれば発芽可能なので、それより下がり過ぎない時期にまけばOKです。
種をまいたら発芽するまでの間は、湿り気をたっぷり与えて切らさないようにします。
芽が出揃ったら、ここから先は多湿にならないよう注意が必要です。
夏野菜のように「少なくとも朝夕1回」と決めるのではなく、基本的には「朝1回」です。
但し、朝の時点で土の表面が湿っている場合は水やりの必要はありません。
夕方の水やりは避けますが、その理由は「凍結を防ぐため」です。
最低気温が氷点下になる地域では、真冬に土中に水分があると凍って霜柱が発生することがあります。
霜柱ができると根にダメージを与えてしまうため、夜間の多湿状態は絶対に避けます。
そうは言ってもあまりに乾燥させても育たないので、朝のうちに十分な量を与えることが大切です。
ほうれん草を秋まきして冬を越す場合の水やり頻度は、
- 朝1回、土の表面が乾燥している時に十分に与える
- 土が湿っている時や、夕方以降は与えない
この2つを守ることで、ほうれん草を多湿による弊害から守ることにつながります。
天候不順の際には、雨や雪に当てないことも大切です。
ところで、積雪する地域ではどうでしょうか。
ほうれん草は雪や霜に当てると葉が縮み、甘みが強まるといわれていますが、プランターでの家庭菜園では雪の日には軒下に移動させるなどして積雪を避けた方が無難です。
その際の水やりも基本の水やり方法と同様に、多湿を避けるため乾燥している朝に与えます。
ほうれん草は-10℃程度までは枯れることは殆どないので、適切な水やりで冬を越すことができればプランターで栽培しやすい野菜といえます。
まとめ
【プランター菜園】ほうれん草冬の水やり方法は?頻度や時間帯についても紹介してきました。
春や秋には朝夕1回ずつ、土の表面が乾燥していたら底から流れ出るくらいたっぷり与えます。
注意したいのが冬の水やりで、朝に乾いていたら水を与えるのは同じですが、夕方の水やりは控えます。
最低気温が0℃を下回ると、土に含まれた水分が凍結して根に悪影響を与えてしまいます。
ほうれん草の冬場の水やりは、基本的には朝に1回、土が乾いている場合のみに与えます。
雨天や積雪がある場合は、出来るだけ当たらないように軒下にプランターを移動することでリスクを減らせます。
水やりにコツは必要ですが、冬の間に寂しくなりがちなプランター家庭菜園において、寒さに強いほうれん草はおすすめの野菜です。