空心菜はエンサイ、エンツァイとも呼ばれる、中華料理でおなじみの野菜です。
定番のオイスターソース炒めや、おひたし、和え物などいろいろな料理に使えるだけでなく、カルシウムや鉄分などの栄養も豊富で、積極的に摂りたい夏野菜です。
夏になると旬を迎えるため、店頭で見かけることも多いですが、プランターでも簡単に栽培できます。
空心菜は水と肥料を多く吸い上げて旺盛に成長するので、プランターには十分な深さが必要です。
トマトやナスなどに比べるとプランター栽培するイメージの少ない空心菜ですが、コツを押さえることによってたくさんの収穫を見込めるので、是非試してみませんか?
今回の記事では、
- 【プランター菜園】空芯菜のプランターの深さは?
- 【プランター菜園】空芯菜の種まきの時期や発芽日数は?
- 【プランター菜園】空芯菜が育ちすぎたときの対処方法は?
について紹介します。
【プランター菜園】空芯菜のプランターの深さは?
空心菜はベランダでのプランター栽培でもよく育ちます。
水と肥料を多く吸い上げることで盛んに伸びるので、プランターは土がたっぷり入る大きめのものを選びます。
横幅は60cm以上、深さは少なくとも25~30cm必要です。
十分な深さと広さがあれば良いので、大きめの植木鉢でも代用できます。
株を大きくしたい場合はプランター1個につき3株程度が目安ですが、もっと詰めて植えても問題ありません。
いずれにしても、水と肥料を切らさずに育てれば、夏から秋にかけてほぼ途切れることなく収穫が可能です。
空心菜を育てる土は、プランターなら市販の野菜用培養土があればOKです。
空心菜の栽培を始めるために用意するものは、プランター、鉢底石、培養土、肥料です。
実を食べる野菜に比べて必要な道具も少ないので、家庭菜園初心者の方でも非常に育てやすい野菜です。
【プランター菜園】空芯菜の種まきの時期や発芽日数は?
次に、空心菜の種まきについてです。
市販の苗から育てるとより楽ですが、種からでも簡単に育てられます。
プランターに鉢底石を底が隠れる程度に敷き詰めてから培養土を入れ、深さ1cm程度の穴を開けて種を3~4粒まきます。
種をまく間隔は、株を大きく育てたい場合は15cm~20cm程度、つまりプランター1つに3株程度にしますが、ばらまきにして密植で栽培しても問題ありません。
密植させて育てると、葉や茎が細く柔らかく育つので、柔らかな食感が好きな方はこちらもおすすめです。
種まきの時期には、一般的な夏野菜より少し遅めの、5月~7月(寒冷地は6月~7月)が適しています。
空心菜の生育に適した温度帯は25℃~30℃で、発芽には20℃以上の温度を必要とするため、初夏に種をまきます。
トマトやナス、キュウリなどの夏野菜は4月下旬から5月上旬にかけて苗を植え付けますが、空心菜の場合は少し出遅れたくらいでも十分です。
空心菜の種は外側が硬い殻に覆われているため、一晩水に浸しておくことでスムーズに発芽しやすくなります。
種をまいたら土をかぶせて、たっぷりと水を与えます。
空心菜は熱帯アジア地方原産で、高温で湿潤した環境を好むため、乾燥には非常に弱いです。
水は必ず十分に与えて、常に切らさないことが重要です。
湿地帯や水辺でもよく育つ性質があり、水耕栽培もできるほどなので、多くの水を必要とするのも納得です。
種まきから発芽まではおおよそ一週間程度かかりますが、無事に発芽すればあとは旺盛に育ちます。
密植させずに間隔を空けて種まきをした場合は、発芽して成長する中で適宜間引きをして、最も成長の良い苗を残します。
【プランター菜園】空芯菜が育ちすぎたときの対処方法は?
空心菜は暑い気候を好み、日本の夏の高温多湿の環境では非常によく育ちます。
種まきから1ヶ月半ほどで収穫できるようになりますが、育った苗が30cm程度になったら、節を下から3つ程度残してハサミでカットします。
収穫と同時に摘芯にもなるので、脇芽が後からどんどん育ってきて、一週間ほどで再度収穫が可能になります。
伸びた部分を切っていくだけでもかなりの収穫量となりますが、旅行などで収穫できない時期があると育ちすぎてしまうおそれがあります。
また、台風などで雨が多いと成長が早まり、あっという間に伸びることもあります。
育ちすぎると茎や葉が硬くなってしまい、空心菜独特のシャキシャキした食感が失われてしまいます。
育ちすぎたまま秋口になると花が咲きますが、ヒルガオ科サツマイモ属で、別名「アサガオナ」という通り、アサガオに似た花を咲かせます。
アサガオ状の白い花、または白い花の中心部分にうっすら紫が入った美しい花なので、花が好きな方であれば写真に残して楽しむのも良いですが、株を若返らせるためには思い切って切り戻します。
空心菜は生命力が強く、切り戻すことでまた脇芽が出て成長しますので、引き続き収穫することができます。
およそ10月~11月頃まで成長と収穫を繰り返すので、その間は水を切らさず、追肥を欠かさないようにしましょう。
液肥を1週間ごとに与えるか、固形の肥料を2週間~3週間ごとに与えれば十分です。
また、花が咲いた場合はそのまま残しておいて種を取ることもできます。
種をよく乾燥させ、低温下で保存すると翌年にまいて育てることも可能ですが、市販の種よりも発芽率は落ちることがあります。
まとめ
【プランター菜園】空芯菜のプランターの深さは?育ちすぎたときの対処方法についても紹介してきました。
空心菜は成長が旺盛で、水や肥料を盛んに吸い上げるので、プランターのサイズも大きめのもの(幅60cm・深さ25cm以上)を選ぶことが大切です。
空心菜は熱帯アジア原産なので高温多湿の環境を好むため、種まき時期は5月~7月の初夏になってからです。
成長が早い分収穫量も見込めますが、つい収穫が遅れてしまうと育ちすぎてしまい、茎も葉も硬くなり食感が悪くなってしまいます。
放っておくとそのまま花が咲きますが、それでもしっかり切り戻して追肥をすることで、引き続き脇芽が出てきますので心配ありません。
花から種を取れば、翌年まいて育てることも可能です。
プランター栽培でも簡単に栽培できて、成長も早く収穫量も多い空心菜は、家庭菜園向きの野菜といえます。