ナスは比較的育てやすく、プランター菜園でも人気の野菜です。
インドが原産となるナスは、高温多湿な日本の夏の気候によく合うため、失敗が少ないのも人気の理由です。
ナスを育てるには水と肥料を十分与えることが大切ですが、支柱を適切に立てることも大切です。
ナスはそれほど草丈が高くならず、つるも発生しないので、支柱が必要なのはなぜ?と思われるかも知れませんが、強風や果実の重みで簡単に倒れるため、植え付け時から支柱が必要です。
また、ナスは「枝を何本で仕立てるか」で支柱の立て方が違ってきます。
一般的には3本の枝で仕立てることが多いですが、1本仕立て、2本仕立てなど様々なやり方があります。
今回の記事では、
- 【プランター菜園】ナス支柱の立て方は?
- 【プランター菜園】ナス支柱の長さや太さなど選び方!
について紹介します。
【プランター菜園】ナスについての記事はこちら↓
【プランター菜園】ナス支柱の立て方は?
ナスは、植え付けと同時に「仮支柱」といって、苗に沿わせるように1本立てます。
植え付けたばかりの茎は細く、風で容易く折れたり倒れたりしやすいため、補強の意味合いで立てます。
苗が小さいうちは長い支柱を立てなくとも良いので、支柱をまだ用意していない場合は割り箸などで代用しても構いません(最初から本支柱を立ててしまっても何ら問題ありません)。
苗が育ってきたら、今度は仮支柱から本支柱に替える作業をしますが、ここで何本仕立てにするか決めます。
1本で仕立てる場合は、主枝(はじめに上に伸びた枝)に沿わせるように支柱を立てて、麻ひもやビニールひもで結びます。
プランター栽培だとスペースが広くないので、1本仕立ては非常に世話がしやすいです。
他の脇芽を全て取り除き、主枝のみを育てるため、収穫量は少なくなりますが、栄養が集中し質の良い果実となります。
株の消耗も少なく、秋まで安定して収穫できるやり方です。
2本仕立ては、主枝と脇芽1本を伸ばして2本で仕立てる方法です。
主枝に最初の花(一番花)が咲いたら、そのすぐ下の脇芽を伸ばして側枝とし、他の脇芽は全て取り除きます。
側枝は斜めに伸びる形になるので、支柱も枝に沿うように斜めに挿して、真っ直ぐ挿した主枝の支柱とクロスさせて固定します。
これが基本の2本仕立てですが、上級者向けの少し高度なテクニックもあわせて紹介します。
側枝に花が咲いたら、そのすぐ上の葉を1枚残して摘芯します。
摘芯すると新たな脇芽(側枝)が出てきますが、元の側枝に実が付いたら収穫と同時に根元から剪定し、新たな側枝を生かします。
少し難しいですが、側枝1本に実が1つ付いたら剪定し、常に側枝を更新し続けることによって、株を若々しく保つことが出来ます。
そして最もよく見られるのが3本仕立てです。
主枝に沿って真っ直ぐ支柱を立てるところは同じですが、1番花の下の脇芽を2本伸ばして、側枝を2本生かします。
支柱は各々の側枝に沿って挿し、交差したところで3本をしっかり固定します。
枝が3本あるので果実の収穫量は最も見込めますが、果実の数が多くなる分、肥料切れには注意が必要です。
特に摘芯や剪定は必要なく、余分な脇芽だけを取り除くだけなので、結果的に管理が楽になります。
収穫は少な目ながら楽にお世話できるのが1本仕立て、摘芯や剪定など手間はかかりますが株を若々しく保てるのが2本仕立て、最も収穫量を見込めるのが3本仕立てです。
それぞれ利点はありますが、プランター家庭菜園ならあまり厳密に考えなくとも、世話のしやすい方法がベストです。
初心者には、管理が楽で収穫量も多い(収穫の多さは成功体験にもなりますよね)3本仕立てをおすすめします。
【プランター菜園】ナス支柱の長さや太さなど選び方!
ナスは土の栄養状態が良ければ、プランターでも草丈が1メートルほどに成長します。
支柱が草丈より短いと寸足らずになり、安定性が悪くなってしまうので、余裕をもったサイズのものを用意します。
少なくとも支柱の長さは1.5メートルあった方が良いでしょう。
長い支柱を購入して持ち帰る時に車がない、または小さめの車に積み込むのが大変という場合は長さを調節できるジョイント式が便利です。
プランターで育てる場合にも成長に応じて長さを変えることが出来ますし、短い状態で仮支柱にすれば、支柱を差し替える必要もなくなります。
支柱の太さは、最低でも直径1センチ以上は必要で、出来れば1.5~1.6センチが理想です。
細すぎると果実の重さや強風に耐えきれず、株が傾いたり倒れたりするおそれがあります。
また、支柱にはイボ状の突起が付いた通称「イボ竹」というものが多く出回っていますが、突起があることで結び目が固定されやすくなるため扱いやすさの点でおすすめです。
支柱は土に挿す側が尖った作りになっているので、挿しやすさとお手入れの際のケガ防止のため必ず尖った方を挿します。
次に支柱の留め方ですが、支柱同士を固定させる際には麻やビニールのひもをきっちりと固く結びます。
ひもだけでは心配な時には、結束バンドやビニールコーティングされた園芸用ワイヤーが便利です。
支柱を留めるためのクリップなども市販されているので、便利な道具をうまく使ってみましょう。
枝を支柱に誘引する際には、ワイヤーなど硬い資材だと強風の際に枝を傷つけるおそれがあるため、ひもで結ぶのがが最も無難です。
枝と支柱をきつく結び過ぎず、8の字になるように遊びを持たせながら結ぶと、強風でも折れにくくなります。
株が成長するにつれて、おおよそ2、3節ごとに補強するように結ぶとより安心です。
真夏の時期はゲリラ豪雨や台風による暴風でダメージを受けることもあるので、支柱を固定した部分は時々チェックして、緩んでいたら締め直しましょう。
まとめ
【プランター菜園】ナス支柱の立て方は?長さや太さなど選び方についても紹介してきました。
植え付け時には仮支柱として細い茎を支え、成長して最初の花が咲いた時にどの仕立て方にするか決めます。
脇芽を全て取り除いて主枝1本のみ生かす1本仕立て、主枝と側枝1本で育てる2本仕立て、主枝と側枝3本を合計3本の支柱で支える3本仕立てと、様々な仕立て方があります。
初心者におすすめなのは、管理が比較的楽で収穫量の多い3本仕立てです。
支柱は長さ1.5メートル程度、太さは直径1.5~1.6センチあれば十分です。
プランターで使いやすいのが突起のあるイボ竹や、長さを変えられるジョイント式支柱です。
支柱同士を固定する時はひも類の他に結束バンドやワイヤーなどでがっちりと留め、枝と支柱を留める時にはひもで優しく結びます。
ナスは支柱を適切に立てることで、栽培管理が楽になり収穫量も見込めるようになります。